指定を受けて最初の1か月、売上はいつ・どうやって現金になるのか。答えを先に書くと、開業月の訪問分は翌月1日〜10日に請求し、入金は開業からおよそ80日後です。それまでに手元に入るのは利用者負担分だけ。しかも請求経路は3本あり、医療保険のオンライン請求には届出の締め切り(開始前々月の20日)が、介護保険にはケアマネジャーの給付管理票との突き合わせ(突合)が待っています。
この記事は、開業直後のステーションが初めてのレセプトを出すまでを、翌月10日の締め切りから逆算する順番で整理したものです。受付時間・入金日・つまずきの型まで一次資料で確認しました。2か月目以降も、5章の段取りがそのまま毎月の請求の流れになります。
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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 請求経路 | 3本。医療保険=支払基金+国保連/介護保険=国保連(→1章) |
| 締め切り | 医療・介護とも翌月10日。介護の伝送は1日0:00〜10日23:30(→5章) |
| オンライン請求の届出 | 開始する月の前々月の20日まで。逆算必須(→3章) |
| 給付管理票 | ケアマネ提出の給付管理票と突合。なければ保留=入金されない(→6章) |
| 入金 | 提供月から約2か月後。支払基金は21日頃・介護は25日(→8章) |
| 間に合わなかったら | 月遅れ請求で拾えます。慌てて出し直さない(→9章) |
| 令和8年6月改定 | 様式・マスターが変わった直後。ソフトの版の確認から(→10章) |
この逆算を1枚にした「初月請求カレンダー」(Excel・無料)を12章で配布しています。
急ぎの方へ。毎月の請求の流れだけ知りたい方は5章(そのまま毎月のルーチンとして使えます)、締め切り直前の方も5章、紙からオンライン請求への切り替えを調べている方は3章(届出の逆算は開業でも移行でも同じです)、入金がいつか知りたいだけなら8章へ。
1. 請求経路は3本ある — 全体図
訪問看護の保険請求は、提出先で数えると3本に分かれます。
| 経路 | 対象 | 提出先 | 方法 |
|---|---|---|---|
| 医療保険(社保分) | 健康保険組合・協会けんぽ等の利用者 | 社会保険診療報酬支払基金 | オンライン請求(原則) |
| 医療保険(国保・後期分) | 国民健康保険・後期高齢者医療の利用者 | 国民健康保険団体連合会(国保連) | オンライン請求(原則) |
| 介護保険 | 要介護・要支援の利用者(訪問看護費) | 国保連 | 伝送(インターネット) |
同じ国保連でも、医療保険の訪問看護療養費と介護保険の訪問看護費はシステムも締め切りの時間も別です。開業準備では「オンライン請求(医療)」と「電子請求(介護)」の2つのセットアップが要ります(→3章・4章)。
利用者がどちらの保険になるかの判定(要介護認定があっても医療保険になる3類型など)は開業後の事務・請求の記事と別表第七・別表第八の対象者で整理しています。本記事は医療保険・介護保険の「請求の出し方」に絞ります。労災保険の訪問看護(労働局側への請求)・自費利用・生活保護単独のケースは経路が別なので、契約時に保険種別を確認しておいてください。
【図版1】開業月から入金までの逆算タイムライン図(開業月=サービス提供・請求準備 → 翌月1〜10日=請求 → 翌々月21日頃・25日=入金、の3段構成。オンライン請求の届出締め切り=開始前々月20日を開業前に配置して示す)
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2. 開業月にやること — 請求は訪問の記録から始まっている
初月のレセプトの中身は、開業月の日々の記録で決まります。請求ソフトに向かう前に、開業月のうちに揃えておくものから。なお、オンライン請求の回線と届出(→3章・4章)は開業前から動く話です。まだ指定申請の段階なら、先に3章・4章から読んでください。
| 揃えるもの | なぜ請求に効くか |
|---|---|
| 保険証・資格情報の確認(オンライン資格確認) | 資格関係の不備は返戻(不備でレセプトが差し戻され、その月は支払われないこと)の定番。利用開始時に確認し、記録を残す |
| 訪問看護指示書 | 指示期間外の訪問は請求できません。指示期間の開始日と初回訪問日の前後関係を必ず見る(訪問看護指示書の記事) |
| 公費・負担割合の情報 | 公費併用はレセプトの記載が変わる。受給者証の写しを利用開始時に |
| 契約書・重要事項説明書 | 基本利用料の設定は入金計画に直結(→8章) |
| 訪問看護記録書 | 訪問日時・内容の記録が実績の原本(記録書の書き方) |
| 体制届(加算の届出)の受理日 | 届出が受理される前の分は算定できません。医療は月末までの受理で翌月から(月の最初の開庁日の受理なら当月1日から)、介護は15日以前の届出で翌月から(16日以降は翌々月) |
オンライン資格確認の端末・アカウントは、オンライン請求(→3章)と回線・ネットワーク環境を共用します。利用申請は医療機関等向け総合ポータルサイトから行うので、指定申請の段階でまとめて着手してください。
最後の体制届は開業実務の中でも間違いが起きやすいところで、届出の系統・期限・出せる加算の一覧は開業後の事務・請求の記事に独立して書いています。本記事では「初月レセプトに載せてよい加算は、受理日で決まる」とだけ押さえてください。
この章の出典
- 厚生労働省 保医発0305第9号「訪問看護ステーションの基準に係る届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日)
- 厚生労働省 老企第36号 第一の1(5)「届出に係る加算等の算定の開始時期」(平成30年度改定 新旧対照)
- 千葉県国民健康保険団体連合会「訪問看護療養費請求事務の手引(令和8年4月版)」
3. 医療保険 — オンライン請求の始め方と「前々月20日」の壁
訪問看護療養費のレセプトは、令和6年6月診療分(7月請求分)から電子請求が始まり、令和6年11月診療分(12月請求分)からオンライン請求が原則義務化されています。新規開業のステーションは、最初からオンライン請求で始める前提で準備します。
必要なものは3つです。
- 回線。 閉域網のIP-VPN接続方式か、IPsec+IKE接続方式(対応プロバイダとの契約が必要)。一般のインターネット回線をそのまま使う方式ではありません。どちらにするかは、導入予定の請求ソフトのベンダーが推奨する構成に合わせるのが早く確実で、工事を伴うためソフト選定と並行して最初に着手します
- 届出。 「電子情報処理組織の使用による費用の請求に関する届出」を提出します。社保分(支払基金)と国保・後期分(国保連)で案内が分かれます。提出先・部数は様式のダウンロードページの提出先案内に従ってください(両機関それぞれに提出かどうかの全国一律の明文は確認できていません。→確認しきれなかった点)
- 電子証明書。 「電子証明書発行等依頼書」で発行を受けます(東京都国保連の案内では、この依頼書は社保分=支払基金のみ提出)。支払基金の案内では発行料1,500円・有効期間3年3か月です
スケジュールが逆算の要です。支払基金の案内では、届出は毎月20日で取りまとめ、翌月15日までに設定情報が届き、15日から月末に設定作業と確認試験、届出の翌々月からオンライン請求開始という流れです。東京都国保連のQ&Aも「オンライン請求を開始される前々月の20日まで」と明記しています。
つまり7月からオンライン請求を始めたければ、届出は5月20日まで。指定日が6月1日の場合、指定前に届出まで済ませられるかはステーションコードの付与時期などに左右されるため、指定申請の段階で審査支払機関に開始時期を相談しておくのが確実です。初月請求がオンライン開始に間に合わない場合の扱いは9章へ。
【図版2】オンライン請求開始の逆算スケジュール図(開始希望月をNとして、N−2月20日=届出締切/N−1月15日=設定情報到着/N−1月15日〜月末=設定・確認試験/N月5〜10日=初回オンライン請求。開業日との位置関係を重ねる)
この章の出典
- 社会保険診療報酬支払基金「保険医療機関・保険薬局及び訪問看護に係るオンライン請求」
- 社会保険診療報酬支払基金「各種様式(オンライン請求関係)」
- 東京都国民健康保険団体連合会「オンライン請求に係るQ&A(医療保険)」
- 厚生労働省「訪問看護レセプト(医療保険請求分)の電子化」
- 千葉県国民健康保険団体連合会「訪問看護療養費のオンライン請求について」
4. 介護保険 — 伝送請求の準備と、ケアマネへの実績報告
介護保険の請求は国保連への伝送(インターネット請求)です。準備は医療保険より単純ですが、部品は別です。
- 届。 「介護給付費等の請求及び受領に関する届」の請求媒体欄を「伝送(インターネット)」として国保連に提出します
- IDの受領。 国保連から「電子請求登録結果に関するお知らせ」(ユーザーID・仮パスワード・証明書発行用パスワード)が郵送されます
- 電子証明書。 電子請求受付システム上で発行依頼をしてダウンロードします。東京都国保連の案内では発行手数料は介護保険のみ7,800円・有効期間3年(介護・障害共通は13,900円)。金額・運用は連合会ごとの案内で確認してください
ID発行から証明書発行までの標準所要日数は全国共通の目安を確認できていません。IDの郵送を挟むぶん着手の遅れがそのまま初月請求の遅れになるので、指定通知が届いたその週のうちに届を出してください。伝送に使うソフト(国保中央会の介護伝送ソフトか市販の請求ソフト)の準備も、このタイミングまでに決めておきます。
もうひとつ、介護保険で初月から効いてくるのがケアマネジャーへの実績報告です。要介護の利用者の請求は、居宅介護支援事業所が国保連に出す給付管理票と、自ステーションの明細書との突合で決まります(→6章)。月が明けたら、サービス提供票の実績をケアマネに速やかに戻す。この1本の連絡が、初月の入金を左右します。
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5. 毎月1日〜10日の流れ — 締め切りから逆算した日次の段取り
締め切りはどちらの保険も翌月10日ですが、受付の時間帯が違います。
| 経路 | 受付期間 | 時間 |
|---|---|---|
| 介護保険(伝送) | 毎月1日〜10日 | 1日0:00〜10日23:30。23:30以降の送信は翌朝8:00の受付扱いになるため、10日は23:30までに |
| 医療保険(オンライン) | 毎月5日〜10日(請求期限) | 5〜7日は8:00〜21:00、8〜10日は8:00〜24:00 |
10日から逆算した段取りの例です(開業初月を想定。2か月目以降も同じ型で回ります)。
| 日 | やること |
|---|---|
| 月末 | 訪問実績を確定。記録書と予定表を突き合わせ、キャンセル・振替を反映 |
| 1〜3日 | ケアマネへ実績報告(介護)。利用者負担分の請求書を発行 |
| 3〜5日 | 請求ソフトでレセプト作成。指示書期間・資格情報・加算の受理日を点検 |
| 5〜8日 | 介護分を伝送。医療分をオンライン請求(受付前点検=ASPチェックのエラーはこの段階で直す) |
| 9〜10日 | エラー・差し戻しの修正と再送信。10日は介護23:30・医療24:00が上限 |
利用者負担分の請求書は、請求ソフトの利用者請求機能で出すのが基本です。初月にソフトが間に合わない場合は、契約書の基本利用料と負担割合をもとにExcelで作成しても差し支えありません(金額の根拠は重要事項説明書と一致させます)。支払を受けたときは領収証の交付が必要なので、請求書とあわせて様式を先に用意してください。
この段取りを開業月から1枚に落としたExcelを12章で配布しています。
医療保険のオンライン請求には、受付時にレセプトを機械点検するASPチェック(受付・事務点検)があり、形式的な誤りは請求確定前に補正して同月内に出し直せます。初月は件数が少ないぶん、8日までに一度送って点検結果を見る余裕を残す組み方が安全です。
この章の出典
- 社会保険診療報酬支払基金「保険医療機関・保険薬局及び訪問看護に係るオンライン請求」
- 社会保険診療報酬支払基金「受付・事務点検ASPに係るチェック一覧(訪問看護)」
- 千葉県国民健康保険団体連合会「介護保険 新規指定事業所向け説明会資料」
6. 給付管理票の突合 — 初月に最も多い「保留」の仕組み
介護保険の請求で、初月のステーションが最初にぶつかるのがこれです。国保連は、自ステーションの介護給付費明細書と、ケアマネジャー(居宅介護支援事業所)が提出する給付管理票を突合して審査します。
| 突合の結果 | 扱い |
|---|---|
| 一致 | 請求どおり決定され、支払われる |
| 不一致 | 査定(減額)または返戻 |
| 突合できない(給付管理票が出ていない) | 保留。支払われないまま待機 |
保留の要点は3つあります。第一に、保留は自分の請求の誤りではないこと。ケアマネ側の給付管理票が出れば自動的に決定されるので、再請求は不要です。第二に、保留のまま一定期間が過ぎると返戻に切り替わり、そこで初めて再請求が必要になること。この期間は連合会ごとに異なります(千葉県国保連の資料では最大4か月。→確認しきれなかった点)。第三に、保留中に慌てて同じ明細書を出し直すと重複で返戻になることです。
初月にやるべきことは、請求よりも連絡です。実績報告をケアマネに早く戻し(→4章)、審査結果で保留が出たら、出し直すのではなくケアマネに給付管理票の提出状況を確認する。返戻された給付管理票をケアマネが再提出するときの区分の誤り(過去に決定されていないものは「修正」ではなく「新規」のまま)も、千葉県国保連の説明会資料が名指しで注意している定番です。
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7. 初月にありがちなミス — 7つの型
利用者が数人でも起きる、初月ならではのつまずきを型で並べます。
| 型 | 何が起きるか | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 指示書の期間より前に訪問していた | 指示期間外は請求不可 | 初回訪問日と指示期間の開始日を契約時に突合(→2章) |
| 資格情報の未確認 | 資格関係の返戻 | 利用開始時にオンライン資格確認。月初の再確認を運用に |
| 体制届の受理前に加算を算定 | 算定不可・自主点検の対象 | 受理日を記録し、算定開始月をソフトに登録 |
| ケアマネへの実績報告が遅い | 給付管理票が間に合わず保留 | 1〜3日に報告を固定(→5章) |
| 保留に慌てて出し直す | 重複返戻 | 保留は待つ。確認先はケアマネ(→6章) |
| ソフトのマスターが旧版 | 改定後の項目・様式で出せない | 令和8年6月版マスターかを最初に確認(→10章) |
| オンライン請求の準備が間に合わない | 初月請求が出せない | 前々月20日から数える(→3章)。間に合わなければ月遅れで拾う(→9章) |
どれも「知っていれば防げる」型です。逆に言えば、初月の返戻・保留は経験不足の証明ではなく、開業したステーションが順番に踏む道でもあります。返戻の実際の対応はレセプト返戻の記事に手順があります。
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8. 入金はいつか — 開業からおよそ80日
6月1日開業の例で、お金の動きを追います。
| 時期 | 何が起きるか |
|---|---|
| 6月 | サービス提供。収入は利用者負担分(集金・引き落とし)のみ |
| 7月1日〜10日 | 6月分を請求 |
| 8月21日頃 | 医療保険(支払基金分)の入金。支払基金の令和8年度支払予定日では6月診療分は8月21日 |
| 8月25日 | 介護保険の入金。千葉・神奈川の国保連の手引では毎月25日(土日祝はその前日)に支払。自県の日程表で確認 |
| 8月(日付は連合会ごと) | 医療保険(国保・後期分)の入金。自県の国保連の支払日程表で確認 |
開業日から最初の保険入金まで、およそ80日(6月1日開業のこの例では81日)です。この間の人件費・家賃は手元資金で回すことになります。しかも返戻・保留になった分は入金がさらに1か月以上ずれるので、6章・7章のつまずきは資金繰りの問題でもあります。逆に、利用者負担分の請求書発行と回収は開業月から動かせる唯一の収入なので、集金方法(引き落とし・振込・現金)は契約時に決めて、月初の請求書発行を止めないでください。この80日を管理者が現場と兼務で乗り切れるかが不安なら、初月の請求立ち上げごと外に出す選択肢もあります(→12章)。
国保連の医療保険分の支払日は連合会ごとに案内が分かれるため、自県の国保連の請求・支払日程表で確認してください(→確認しきれなかった点)。
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9. 間に合わなかったら・返戻が来たら
初月請求が10日に間に合わなくても、請求権は消えません。未請求の月の分は翌月以降に「月遅れ請求」として出せます。時効は医療保険5年・介護保険2年で、期限と手順は加算の算定漏れと遡及請求の記事に整理しています。焦って不完全なレセプトを出すより、翌月にきちんと出すほうが返戻の往復より速い、という判断は開業初月には十分ありえます。
オンライン請求の開始が指定日に間に合わない場合(→3章)の初月の請求方法は、紙での提出の可否を含めて審査支払機関への確認事項です。本記事では断定できる一次資料を確認できなかったため、指定申請の段階で支払基金・国保連に「初回請求をどの方法で出すか」を相談することを勧めます(→確認しきれなかった点)。
返戻が来たときの読み方・再請求の手順・エラーコードはレセプト返戻の記事が本記事の続きにあたります。ひとつだけ先に言うと、東京都国保連のQ&Aにあるとおり、再審査・取下げ依頼のオンライン機能は訪問看護は対象外です。返戻後の手続きは紙・郵送が前提になるので、返戻を出さない初回請求が最大の時短になります。
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10. 令和8年6月改定の直後に開業した人へ
訪問看護療養費は令和8年6月1日に改定されています。開業初月のレセプトは、改定後の様式・マスターで出す最初の1枚になります。
- 明細書の様式が令和8年こども家庭庁・厚生労働省告示第3号で改正され、令和8年6月1日から適用(改正前の用紙は当分の間使用可)
- 記載要領は令和8年3月27日 保医発0327第2号で改正
- マスターには包括型訪問看護療養費・訪問看護ベースアップ評価料・訪問看護物価対応料などの新設コードが追加。廃止コードもあるため、請求ソフトが令和8年6月版マスターに更新済みかを最初に確認してください
このうち訪問看護物価対応料は届出不要で全利用者に自動的に付く項目なので、初月のレセプトから載っているはずのものです。載っていなければソフトの設定を疑ってください。加算全体の一覧と届出の要否は訪問看護の加算一覧で引けます。
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- 訪問看護療養費請求書等の様式(令和8年こども家庭庁・厚生労働省告示第3号)
- 「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について(令和8年3月27日 保医発0327第2号)
- 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定に係る訪問看護療養費マスターの変更点等について」(令和8年3月6日)
11. よくある質問
紙のレセプトで請求できますか
原則はオンライン請求です(令和6年11月診療分から義務化)。やむを得ない事情がある場合の期限付き経過措置と猶予の届出が定められていますが、新規開業がどこまで対象になるかは審査支払機関に確認してください(→9章)。
支払基金と国保連、どちらに請求するのですか
両方です。医療保険は利用者の保険で分かれ、社保分は支払基金・国保と後期高齢分は国保連。介護保険は国保連です(→1章)。
給付管理票は自分で作るのですか
作りません。給付管理票はケアマネジャー(居宅介護支援事業所)が国保連に出すものです。ステーション側の仕事は実績をケアマネに早く戻すことです(→4章・6章)。
10日の締め切りに間に合いませんでした。どうなりますか
翌月に月遅れ請求で出せます。請求権の時効は医療5年・介護2年なので、1か月の遅れで権利は消えません。
審査結果に「保留」とありました。出し直すべきですか
出し直さないでください。給付管理票が届けば自動的に決定されます。確認する相手は国保連ではなくケアマネです(→6章)。
入金は請求からどれくらいですか
請求の翌月下旬です。サービス提供月から数えると約2か月後で、支払基金は21日頃、介護の国保連は25日が目安です。
開業月に利用者がいませんでした。請求関係でやることはありますか
レセプトはゼロ件なら出すものがありませんが、オンライン請求・伝送の開始手続きと体制届は進みます。利用者ゼロの月こそ3章・4章の準備を終わらせる好機です。
請求ソフトがまだありません。何から触ればいいですか
介護保険の伝送請求には、国保中央会の介護伝送ソフトか市販の請求ソフトが必要です(無償の簡易入力システムが用意されているのは障害福祉サービスの電子請求で、介護保険にはありません)。医療保険の訪問看護レセプトも対応ソフトの導入が前提です。ソフト選定は回線の申し込み(→3章)と並行して最初に進めてください。
請求業務は管理者がやるしかないのでしょうか
決まりはありません。管理者が兼ねる・事務職員を雇う・外部に出すの3択で、開業直後の判断材料は訪問看護の事務外注の記事に整理しています。
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12. まとめ — 初月請求カレンダーと、事務を持たない選択肢
開業初月の請求は、締め切りから逆算すると3つの塊になります。開業前=オンライン請求・伝送の準備(前々月20日の届出締め切り)。開業月=記録・指示書・体制届の受理確認と、ケアマネへの実績報告の段取り。翌月1〜10日=作成・点検・送信。入金は開業からおよそ80日後で、それまでの現金は利用者負担分だけ。この時間軸さえ握っていれば、初月の返戻や保留に慌てることはありません。
この記事の逆算スケジュールをA4・1枚のExcelにした、開業日を入れると届出締切・請求期間・入金予定日が自動で埋まる初月請求カレンダー(Excel)をダウンロードできます。
そして請求そのものを開業直後から外に出す選択肢もあります。開業初月は、管理者が営業・採用・現場を全部抱える時期です。株式会社ainaruは、開業初月の請求立ち上げ(保険証・指示書の登録、初月レセプト、体制届のスケジュール管理)から月次のレセプト業務までお引き受けしています。請求ソフトはこれから選ぶ段階でも、すでに決めていても構いません。特定のソフトへの乗り換えや指定は不要です。 事務職員を雇うかどうか決める前に、お問い合わせフォームからご相談ください。
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確認しきれなかった点
本文に書けるだけの一次資料を確認できなかった項目です。できない・存在しないという意味ではありません。
| 項目 | 状況 | 照会がつくまでの運用 |
|---|---|---|
| 新規指定ステーションの初月請求がオンライン開始に間に合わない場合の請求方法 | 紙での提出の可否・猶予届出の適用範囲を新規開業の文脈で明示した一次資料は未確認 | 指定申請の段階で支払基金・所在県の国保連に相談する |
| 支払基金の支払予定日表に訪問看護療養費が含まれる扱いの明文 | 令和8年度支払予定日表(診療報酬等)で6月診療分=8月21日を確認したが、訪問看護療養費を名指しした記載は見当たらず | 初回入金月は資金計画に余裕を持たせ、実際の入金日で確定する |
| 国保連の医療保険分(訪問看護療養費)の支払日 | 連合会ごとに案内が分かれ、全国一律の公式日付は確認できず | 自県の国保連の請求・支払日程表で確認する |
| オンライン請求届出の提出先(支払基金と国保連の両方にそれぞれ提出か) | 東京都国保連Q&Aで電子証明書発行等依頼書が「社保のみ提出」であることは確認したが、届出本体の提出先の組み合わせを明示した資料は未確認 | 様式のダウンロードページの提出先案内に従い、不明なら両機関に電話で確認する |
| 介護の電子請求ID発行〜証明書発行の標準所要日数 | 全国共通の明示はなく、連合会別マニュアルに依存 | 指定通知が届いたら早めに国保連へ届を出す |
| ASPチェック一覧の最新版 | 同一URLのまま版が差し替わる資料のため、本文では版数を書いていない | 参照時にダウンロードページ側で版数を確認する |
| 給付管理票の保留の取り扱い期間の全国共通性 | 「最大4か月」は千葉県国保連資料で確認。国保中央会手引には連合会ごとに異なる旨の記載 | 自県の国保連の手引で確認する |
参考・出典一覧
告示・通知
- 訪問看護療養費請求書等の様式(令和8年こども家庭庁・厚生労働省告示第3号)
- 「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について(令和8年3月27日 保医発0327第2号)
- 保医発0305第9号「訪問看護ステーションの基準に係る届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日)
厚生労働省・審議会
- 厚生労働省 老企第36号 第一の1(5)「届出に係る加算等の算定の開始時期」(平成30年度改定 新旧対照)
- 厚生労働省「訪問看護レセプト(医療保険請求分)の電子化」
- 社会保障審議会医療保険部会 第168回 資料1(令和5年9月29日)
- 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定に係る訪問看護療養費マスターの変更点等について」(令和8年3月6日)
支払基金
国保連・国保中央会